Learning Design Lab. ラーニング デザイン ラボ
#社会のしくみ学

すべての人の表現を守る「知的財産権」を学ぶ協力型カードゲーム

知財でポン!まもってひろげてアートを発信

誰かが制作したイラストや文章、写真などの創作物に対して、その価値を守るため「他の人に無断で使用されない」権利を<知的財産権>と言います。この権利は、有名な芸術家などの作品だけでなく、すべての人の表現を守り、広めていくためのものです。

インターネットなどの普及によって、表現の発信も情報の拡散もより手軽になりました。一方で、データの無断流用や加工、漫画や映画の違法アップロードなど、かつてない問題が散見されています。

自分の順番が来たら、手札からカードを出して、発信ボードを中心に6列、列の最後尾と同じ作品をつなげて伸ばしていきます。

この知的財産権学習カードゲーム『知財でポン!まもって ひろげて アートを発信』では、そんな大切だけれど難しそうな権利について直感的に楽しみながら学ぶことができます。このゲームのポイントは、「表現を守りつつ発信する」のを体験できること。そして、一般的な勝ち負けのある競争型のゲームではなく、協力型ゲームであることです。

例えば、自分の作品以外が掲載されているカードを「ハッシン(発信)」する場合は、その作者に敬意を示すための『リスペクトチップ』が用意されていて、相手に渡すことができます。

また、「オレのものだ」と主張してくる『オレノン』や、ヒット作品を狙って類似品・粗悪品をつくる『パチモン』といったトラブルカードの存在によって、プレイヤーが協力して自分の作品を保護しないと、全員が負ける可能性が高まります。

[左からホゴタイル、リスペクトチップ、トラブルカード]

ゲームの遊び方は、難易度に合わせて「ステップ1」「ステップ2」とあり、さらに楽しむための「アドバンスルール」など、複数用意されています。

「法律で保護される表現」と聞くと、どうしても芸術家やプロのクリエイター、大企業の商品開発など、特別な人たちの作品を守るものだと思ってしまいますが、子どもから大人まで多くの人が発信する時代において、誰にでも関係するものです。そして、根底にあるのは表現に対する敬意を払うことの大切さです。

ぜひ、この『知財でポン!』のゲームを通して、自分や他人の表現を社会に発信する時に必要な考え方や、どうしたらうまく広めることができるかを学んでみてください。

学びのポイント

  • 発信した作品を守るための権利
  • 知的財産にまつわるトラブル
  • 表現やアイディアに対するリスペクト

対象:8歳以上

たんぽぽの家では、他にも知財学習に役立つ推進プロジェクトを発信しており、公式サイトから確認することができます。

たんぽぽの家・知財学習推進プロジェクトWEBサイト

掲載日

執筆:LearningDesignLab編集部

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